le charrose開発秘話(追加コンテンツ)

1. 全てはbeegie adairのquiet romanceの世界観への憧憬の念から


人間には様々な側面があります。2025年現在、最も科学的精神に基づいており、再現性の高い人的マネジメント手法であると考えられる脳科学的な人的マネジメント手法の知見に基づいて思料しますと、人をマネジメントする際に重要なのは、『人間のネガティブな本質の出現を抑制し、ポジティブな本質の出現を促進すること』ですが、コンカフェという業態においては、『お客様のネガティブな本質の出現を抑制し、ポジティブな本質の出現を促進する』こともまた重要です。

なぜなら、『時代は変わった』からです。

どのように『時代は変わった』のかと言いますと、


①働き方改革、企業不祥事等を背景とした、主に若年層の中での人権意識の高まり

②少子高齢化による全産業的な人手不足

③コンカフェの店舗数の爆発的な増加、キャバクラ的な営業スタイルのコンカフェの増加によるお客様層の多様化

④西側諸国と東側諸国の経済関係の分断、歴史的な超円安、人手不足による人件費の高騰を背景とした物価高による長期継続的な最低賃金の大幅な上昇


このような感じですが、上記①〜④の全てが、メイドカフェという業態が誕生した時期、その後のコンカフェという業態が誕生した時期から考えますと、隔世の感のあるトピックスばかりです。

もはや当時とは異なる世界に我々は住んでいる、と申し上げても過言ではありません。

上述しましたファクトを基にさらに思索を進めますと、今までとは全く違う発想で新規立ち上げ予定の店舗のコンセプトを作るべきなのではないか、といったことを、漠然とではありますが、2021年の秋頃に考えていました。

(2021年秋頃はまだ新型コロナウイルスのパンデミックの真っ只中で先行きが非常に不透明な状況ではありましたが、当時すでに将来的にスタグフレーション(景気悪化と物価上昇が同時に起こること、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済状況悪化への対策として政府が過去に例を見ない規模で企業や個人に資金供給することによるお金の価値の低下⇒モノの価格が上昇⇒パンデミック抑制のための行動制限により経済状況も悪化)が発生する懸念が出ていたことと、2016年の米国の大統領選挙の結果から西側経済圏と東側経済圏のデカップリング路線は既定路線と確信していましたため、東側経済圏からモノが入ってこなくなることによる物価の上昇⇒賃金の上昇⇒物価の上昇⇒少子高齢化が加速装置となり更なる賃金の上昇⇒物価の上昇⇒…となることは長期予測としては示現可能性の高い事態でした。)

George Friedman著『100年予測』2009年、早川書房。『米国の普遍的な大戦略は「地域大国同士にケンカをさせ、国力を削ぎ、米国への挑戦権を失わせること」』という指摘は米国の行動の裏にある思想を探る時に大きな手掛かりになる。


そのようなことを考えていた時に出会ったのがbeegie adairのquiet romanceでした。

曲を聞いた瞬間、『全てが繋がった』ような感覚がありました。

何が『繋がった』のかと言いますと、

『落ち着いた大人が集う癒しの場、ラグジュアリー感(高級感)、幻想的なフランス料理屋のような店内』といった具体像が曲を聞いている内にアイデアとして浮かんできたのです。

そのアイデアは従業員の人権を守ることに関してポジティブに作用します。また、店のイメージを良くし、人手不足への対処策たり得ます。また、『ターゲット層を明確化し、少し高級なフランス料理屋のように一定程度の入場制限を設けること』は店のブランド力を向上させ、将来的な賃金水準の上昇に見合った価格改訂をし易くする効果があります。

ただ、これだけではあまりレベルの高い作品とは言えません。

(あらゆるエンターテインメント作品は創造性、唯一性を備えているべきであるという芸術論的な見地から申し上げますと、すでにビジュアルイメージも存在している作品の模倣にすぎない、という厳しめなご批評に対しては全く反論出来ないためです。)

コンカフェという業態も一応エンターテイメント業界のはしくれなのですから、文化、芸術面へのいくばくかの貢献はあって然るべきなのではないか、単なる金儲けのためだけに存在しているのであれば悲しすぎますし、そういう経済主体-自らの存在意義を説明出来ない経済主体-はいずれ消滅していくことは歴史が証明しています。

こうしてle charroseは(別に誰に言われた訳でもないのに)、謎の原動力に突き動かされ、より文化的、芸術的な見地からのオリジナリティーを追い求める方向に進んでいきます…が、ここから先は長くなりますし、公開出来る範囲も限られてきますので、もし改めてお話しする機会があれば公開可能な範囲でお話しさせて頂こうと考えています。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

また、今後もle charroseをご贔屓にして頂けますと大変ありがたいです。